一般社団法人 全国ペット霊園協会 第19期総会 議事録
■開催日時:2024年10月24日 13:00~13:45
■開催場所:新横浜グレイスホテル 7F『リディア』
□ 進行役挨拶:稲葉健太郎理事(緑のペット霊園あすか)
1.開会宣言:伊東正和副会長(日本ペットセレモ)
2.定足数の確認:伊東正和副会長
会員総数91社中、議決権行使26社・委任状50社。
よって本総会が成立した旨が報告されました。
3.会長挨拶:渡邊弘仙会長(さんだ動物霊園)
●業界の変化と課題
ペット葬祭業界は設立当初、順調に成長していたものの、最近は成長の鈍化が見られます。同業者や移動火葬業者の増加により、競争が激化しています。
●リピーターの重要性
既存顧客の信頼が協会会員の強みです。顧客管理を見直し、リピーターを大切にすることが信頼維持とビジネスの持続において重要です。総会後に予定されている近況報告・勉強会はリピーター対策や顧客サービス向上のための具体的な方法なのでぜひ持ち帰ってほしいです。
●移動火葬車の需要拡大と対応
コロナ禍以降、特に高齢者や車を持たない家族のニーズに応えるため、移動火葬車への期待が高まっている現状があります。移動火葬車を所有する会員が増えた一方で、協会としては『火葬や供養設備、事務所、休憩室などを備えた施設の所有』が入会条件であり、移動火葬車のみで運営を行う業者の入会は認めないと明確にしています。また、地域によっては移動火葬車が規制から除外されているケースもあり、法整備を進める必要性を強調しました。
●インターネット広告の問題
協会名を無断で利用し、提携しているかのように表示している問題について報告があり、現在、協会として抗議文を準備しており、今後も協会の名誉を守るために対応していく意向です。
●他団体との協力関係
ペット葬祭業界には当協会の他にも協会が存在するものの、理念や方針の違いから統合は難しい状況であるとしながらも、共通の課題については協力して取り組む方針です。今月初めには両協会の理事が会合し懇親を深めました。今後は一定の条件のもとで協力していくことの報告がありました。
□ 祝電披露:稲葉健太郎理事
当協会顧問 甘利明氏より祝電をいただき、披露されました。
4.新会員の紹介と承認:渡邊弘仙会長
●大乗寺山動物霊園(石川県金沢市)
●ペットメモリアル・ラブ(福井県福井市)以上2社は全会一致で入会承認され中澤昭良理事(ひらかた動物霊園)より入会証が手渡されました。また、両会員よりご挨拶をいただきました。
5.第19期 活動報告:渡邊弘仙会長
総会や勉強会の実施、法整備要望書の提出、能登半島地震義援金活動、行政によるペット火葬についてなどの取り組みが紹介されました。
詳細は別添『第19期 活動報告』をご参照ください。
6.第19期 会計報告:下田広宣会計担当理事(広島ペット霊苑)
会計報告では、収入と支出の内訳が説明されました。続いて 監査報告:越智寿雄監査(道後フォレストガーデン)監査の結果、会計報告記載事実に相違ない旨が報告されました。詳細は別添『第19期 決算報告書』、『会計監査報告書』をご参照ください。
7.活動報告及び会計報告について質疑応答と承認
特に質疑なく、拍手により承認されました。
8.会則追加の提案と承認:渡邊弘仙会長
新たに『相談役』を設け、必要に応じて会長や理事会から推薦された者が選任される(会則第13条に追加)の旨の提案があり、拍手により承認されました。
詳細は別添『会則変更の提案』をご参照ください。なお、相談役として 慈恵院 多摩犬猫霊園(東京都府中市)が選任されました。
9.第20期 活動計画の提案:渡邊弘仙会長
ブロック会議の開催(随時)、毎年行っている勉強会を例年通り1か所での開催を計画しているとの報告がされました。
10.第20期 予算案の提案:下田広宣会計担当理事
詳細は別添『第20期予算案』をご参照ください。
11.予算案について質疑応答と承認:下田広宣会計担当理事
質疑応答なし、全会一致で承認されました。
12.閉会宣言:伊東正和副会長
【第19期総会終了後】
①近況報告 13:45~14:40
●慈恵院 多摩犬猫霊園(東京都府中市)
葬儀の現状として、合同葬の減少を説明、ペットを家族として扱う意識の高まりがあるのでは。火葬依頼は減少しているが、供養依頼は増加しており、初七日や四十
九日などの供養の啓蒙活動が成果を上げているとのこと。ご家族と葬儀後の繋がりを大切にしている、と報告がありました。
●平和会ペットメモリアル(神奈川県川崎市)
創設70年を超える歴史と、コロナ禍での対応(完全予約制の導入、立会制限など)を振り返り、家族の絆を深めるためのサービス提供に注力していることを紹介。
葬儀時間を十分に確保することで家族との時間を大切にし、サービス満足度の向上に努めているそうです。また高額な客単価を具体的数字で披露され、会場がどよめきました。
※2社とも、顧客満足度を高めるためにサービスの質を重視し、手厚い対応を行っている取組を紹介されました。参加会員にとって価値提供のあり方を再考する機会となり
、業界の発展に向けた共通の課題意識を呼び起こすものとなりました。
②勉強会 14:50~15:50
●AIとSNSで広げる新しいキャリア:レッドスポット(株)布川洋平氏
SNS、特にInstagramの効果的な活用法について。Instagramは単なる集客ツールではなく、ペット霊園にとっては顧客との信頼関係を築く『ファン化ツール』としての活用が重要。感情に訴える投稿を推奨。成功事例として実際の葬儀や立ち会いの様子を映像化し、SNSで配信することで、透明性のある運営姿勢を示し、多くのフォロワーを獲得した事例を紹介されました。
●リスキング助成金活用セミナー:合同会社みちしるべ 生井聖人氏
AIの導入によるペット葬儀業界の業務効率化と顧客満足度向上について説明。人手不足やコスト増の時代に備え、AIを活用することで、メールや電話対応、受付などの事務作業を自動化し、24時間対応が可能になると述べられました。段階的にAIを導入・学習させることで、最終的に独立した対応力を持つシステムの構築を目指し、業界の未来に対応することが重要であると強調されました。
※懇親会 16:00~18:00 3F『グレイス西』
※二次会 18:00~20:00 3F『アリアンナ』
冒頭に賛助会員規約の変更(年会費の納入)について報告がありました。勉強会の講師と賛助会員14社18名も参加し、協会会員と賛助会員の垣根を超えリラックスした雰囲気の中で意見交換や情報共有が行われ、業界の最新トレンドや課題に対する理解がさらに深まりました。業界の課題に対し互いに支え合える関係づくりが進展。次年度の活動への意欲が一層高まる場となりました。
以上